サボリーマンの裁判傍聴日記

仕事の合間、有休を使い裁判傍聴をする"サボリーマン"の傍聴録

《第参話》 法廷

少々本業がたてこみ、投稿できませんでした。

サボリーマン失格ですね。。

 

ちなみにここまで、ここからの話も「実体験・実話」です。

 

第参話はここから↓

============================

法廷内は驚くほど、静かだった。

 

数人の傍聴人がいたが、一言も言葉を発しない。

ゲームのような世界。ここも不思議な世界だった。

 

既に検察官は入室しており、あとは弁護人と裁判官を待つのみだった。

 

興味本位で来た裁判傍聴だったが、感じたことのない緊張感と、

息をするのにも気を遣うほどの静けさ。

 

高校生だった私はまるで自分が裁かれるような気分になったのである。

自分がここまで行ってきた行動が犯罪としてここで裁かれるかもしれない。

もしかしたら家に帰ったら警察が来て、連れていかれるかもしれない。

何も犯罪なんて犯したことがないのに、友人との喧嘩や

本当は子供は見てはいけないようなサイトを見たこと。

そんな些細なことを思い出し、内心震えていた。

 

ドアが開く音がし、誰かが入室したことで下界に戻った私はその方向へ目をやった。

 

 

《第弐話》人のいない世界に迷い込んだ。

高校生の私は某地方裁判所で迷いに迷った。

 

方向音痴ではなかった。しかし、この広い空間に反して人がいない。

その空気に高校生の私はパニックになっていた。

 

だがやっとの思いで裁判が行われているであろう法廷の前についた。

 

事前に入り口で見た法廷の号室にたどり着いたのだが、

そこに数人の年配の男性たちが話していたことが何よりほっとした。

 

人がいる。

 

裁判所に行くと人のいない世界に迷い込んだ感覚に私は今でも陥る。

自分が裁かれるわけではないのに不安になるのだ。

 

高校生の私は法廷の入り口の前で立ち止まった。

「どこから入ればいいのか」

数分迷ったところで、近くの男性のうちの一人が声をかけてきた。

「兄ちゃんそこから入ったらみれるで」

正直驚いたがお礼を言い、私は法廷に足を踏み入れた。

 

《第壱話》サボリーマン、裁判傍聴日記を始める。

はじめに

 

裁判傍聴、皆さんは経験あるだろうか。

 

私の初体験は高校生だった。

政治経済が好きだった私は教科担当の先生から裁判傍聴の話を聞き、

大学受験前にも関わらずとある地方裁判所へと足を運んだ。

 

下調べをし、いざ裁判所へ入ると右も左もわからない。

これは今でも感じることだが、裁判所は結構不親切な場所である。

まず傍聴方法に関しての案内なんてものは見たことがない。

「初めて来所された方へ」なんてものはない。(裁判所によるかもしれないが)

そして何とかたどり着いたとしても、途中から入っていいものなのかどうなのか。

裁判所というからには警備員のような人がそこらへんに立っていると思ったものだが警備員どころか清掃員もめったに見かけない。

 

そして案の定、私もそんな「罠」に引っかかった。